◆本の概要◆
 ザ・ドリフターズのリーダーであるいかりや長介の自伝。

◆著者情報◆
名      前:いかりや長介(いかりや ちょうすけ)
グループ名:ザ・ドリフターズ(1962年加入)
メンバー:仲本 工事(なかもと こうじ)、高木 ブー(たかぎ ぶー)、加藤 茶(かとう ちゃ)、志村けん(しむら けん)
元メンバー:荒井 注(あらい ちゅう)
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◆感想◆
 現在自分が好きなお笑いの世界と、何もかもが違うので「凄い…。」という感想しか出ませんでした。何と言うか、ただのミーハーお笑い好きの私に何が言える?みたいな。

 「8時だョ!全員集合」が毎週公会堂を借りて公開生放送していたとか、50%の視聴率をたたき出したとか、そんな話は今では考えられな過ぎて、何と言ったら良いか分かりません。この本を読んだ後、全員集合のコントを見てみたのですが、たった一つのコントを見ただけでもセットが豪華すぎてびっくりしました。やっぱり目の当たりにしないと実感できない事ってありますね…。

 昔はTVにお金があるという意味でも、今ほど娯楽が多くないので国民の多くがTVを見ていて影響力があるという意味でも、TVにとても力があったんだなと思います。

 どの分野でも、世に出て売れる…更にスターになるには、時代との相性や良いスタッフとの出会いなど「運」の要素も大きいとは思うのですが、その運と言うかチャンスと言うか、そういう大きな波に飲み込まれずに泳ぎ切れる人が一時代を築くスターになるのだと思うし、いかりや長介さんを含むザ・ドリフターズの皆さんにはその力があったのだろうなと思いました。

 私の世代から近い方々で言えば、「はねるのトびら」や「ピカルの定理」の皆様が、新ネタ作りと稽古を毎週やらなければならない帯のコント番組をやる事が、いかに過酷であったかを折に触れて語っていらっしゃいます。
 ザ・ドリフターズも同じような状況だった上、世間からの人気や注目度は「はねる」や「ピカル」以上であり、おまけに毎週違う場所での公開生放送で、更には持っている番組も「全員集合」だけでなく「ドリフ大爆笑」など複数あった訳ですから、めちゃくちゃな話だな、皆さん良く生きてたな、病まなかったなと思いました。

 もうこんな時代が戻ってくることはないのだろうと思うと、それはイコール同じ状況が発生する事はないという事であり、それはすなわち、これから先ザ・ドリフターズの様な超人が生まれる事はない…でも、ビートたけしさんやダウンタウン、ナインティナイン辺りも超人か…とにかく、この方々以降超人がそう簡単に生まれる事は無いという意味で、大御所芸人さんと言うのは戦国武将みたいな人達だなと思いました。

 戦国武将芸人さん達の例を見ると、少なくとも芸人という枠でスターになるというのは、単に先人よりも面白いネタやトークをできるだけでなく、社会現象になるくらいの超絶人気を誇り、記録に残る様な偉業を成し遂げ、その状態を大体10年以上続けないといけないのだ…と恐ろしくなりました。
 そりゃ、今の若手芸人~中堅芸人さんの中に、既存の芸人像から外れた活動をし出す人が出てくるはずだわ…と、改めて納得した思いです。
 そして、今の若手芸人~中堅芸人さんの中に「そんなに大売れしなくていいから、好きな事をやって食っていきたい」という「スターを目指さない勢」がいる事も当然だと思いました。

 現在の芸人さん達が何をやっているのかを知るためにも、こういった戦国武将芸人さん達の事がもっと知りたいなと思いました。


 また、そういうのとは別に、生きた時代が全く違うので生い立ちを読むだけでも面白かったです。今ではほとんど見かけない5人態勢のコントを、そしてグループの人間関係をどの様に作ってきたか、と言う部分も興味深く読みました。

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